カテゴリ:悲しい話( 3 )

How Could You...

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以前ZUBORAさんのブログで紹介されたOWジム・ウィルスという方が書いたエッセイ。
捨てられてしまう犬が最後の瞬間まで飼い主の事を想い続ける悲しい物語です。

               *************

  『ワンの物語』    OWジム・ウィルス 
私がまだ子犬だった頃、私はあなたが喜ぶような仕草をして、あなたを笑わせました。
あなたは私のことを「うちの子」と呼び、私がどれだけ多くの靴やクッションを破壊しようとも、
私たちは最良の友となりました。
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私が悪さをすると、あなたは私を指差し、その指を振りながら、
「どうして・・・?」と問いました。
しかしすぐに、あなたは微笑み、私を転がしておなかを撫でてくれました。

あなたがとても忙しかったので、私の破壊癖は思ったより長く続きましたが、
それは、お互い時間をかけて解決しましたね。
あなたに寄り添い、あなたの信念や誰にも秘密にしている将来の夢に聞き入った夜のことを
私は今でも覚えています。
あのとき私は、これ以上幸せな生活はないと固く信じていました。
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私たちはたくさん散歩をし公園で走り、ドライブし、途中でソフトクリームを食べました。
(あなたは「アイスクリームは犬の体に悪いから」と言って、私にはコーンしかくれませんでしたが・・・)

私はいつも陽だまりでうたた寝をしながら、
あなたが一日の仕事を終えて家に帰ってくるのを待ちました。
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次第に、あなたは仕事や出世のために費やす時間が長くなり、
やがて人間のパートナーを探すようになりました。

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私は辛抱強く待ちました。
あなたが傷付いた時や落ち込んだ時にはあなたを慰め、
あなたの決断が間違っていても決して非難せず、
あなたが家に帰ってくると、おおはしゃぎして喜びました。


あなたが恋に落ちたときも、いっしょになって歓喜しました。
彼女-今はあなたの奥さんですが-は「犬好き」な人ではありませんでしたが、
それでも私は彼女を受け入れ、愛情を示し、彼女の言うことを聞きました。
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あなたが幸せだったから、私も幸せだったのです・・・
やがて人間の赤ちゃんが産まれてきて、私も一緒にその興奮を味わいました。
赤ちゃんたちのそのピンク色の肌に、またその香りに私は魅了されました。
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私も、赤ちゃんたちを可愛がりたかったのです。
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しかしあなたたちは、私が赤ちゃんを傷つけるのではないかと心配し、
私は一日の大半を他の部屋やケージに閉じ込められて過しました。
私がどれほど赤ちゃんたちを愛したいと思ったことか。
でも私は「愛の囚人」でした。


しかし赤ちゃんたちが成長するにつれて、私は彼らの友達になりました。
彼らは私の毛にしがみついて、よちよち足でつかまり立ちをしたり、
私の目を指で突付いたり、耳をめくって中を覗いたり私の鼻にキスをしました。
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私は彼らの全てを愛し、彼らが私を撫でるたびに喜びました。
何故なら、あなたはもう、めったに私を触らなかったから・・・
必要があれば私は命を投げ出しても、子供たちを守ったでしょう。


私は彼らのベッドにもぐりこみ、彼らの悩み事や、
誰にも秘密にしている将来の夢に聞き入りました。
そして一緒に、あなたを乗せて帰ってくる車の音を待ちました。

以前あなたは誰かに犬を飼っているかと聞かれると、
私の写真を財布から取り出し、
私の話を聞かせていたこともありました。

ここ数年、あなたは「ええ」とだけ答え、すぐに話題を変えました。
私は「あなたの犬」から「ただの犬」になり、
あなたは私にかかる全ての出費を惜しむようになりました。
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そして、あなたは別の街で新しい仕事を見つけ、
みんなでペット不可のマンションに引越しをすることになりました。

あなたは「自分の家族」のために正しい決断をしましたが、
かつて、私があなたのたった一人の家族だった時もあったのです。
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私は久々のドライブで、とても嬉しかった。
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・・・保健所に着くまでは。
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そこには犬や猫たちの、恐怖と絶望の臭いが漂っていました。

あなたは書類に記入を済ませて、
係員に「この子によい里親を探してくれ」と言いました。
保健所の人は肩をすくめて、眉をひそめました。彼らは知っていたのです、
歳を取った成犬たちがたとえ「血統書」付きでも直面する現実を・・・

あなたは、「パパやめて、ボクの犬を連れて行かせないで!」と叫ぶ息子の指を
一本一本、私の首輪から引き離さなければなりませんでした。

私はあなたの子供のことを心配しました。
何故ならあなたはたった今このことを通して
友情、誠実さ、愛、責任、そしてすべての生命への尊重の意味を、
彼に教えたのです。
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あなたは私の頭を軽くたたき「さよなら」と言いました。
あなたは私から目をそらし、首輪とリードを持ち帰ることさえ、丁重に断りました。

あなたにとって守るべき期日があったように、
今度は私にも期日がやってきました。

あなたが去った後、優しい女性係員が二人やってきて言いました。
「何ヶ月も前からこの引越しのことを知っていたはずなのに、
里親を探す努力もしなかったのね・・・」と。
彼女たちは首を振りながらつぶやきました。「どうして・・・?」

保健所の人たちは忙しさの合間に、とても親切にしてくれました。
もちろんゴハンはくれました。
でも、私の食欲はもう何日も前からなくなっていました。

最初は誰かが私のケージの前を通るたびに、走り寄りました。
あなたが考えを変えて私を迎えに来てくれたのだと願いました。
今回のことが全部、悪夢であってほしいと願いました。
そうでなければ、せめて私を気に留め、
ここから助け出してくれる誰かが来てくれればと・・・
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しかし、幼い子犬たちの愛情を求める
可愛らしい仕草には敵わないと悟った年老いた私は、
子犬たちの明るい運命を脇目に、ケージの隅に引っ込みひたすら待ちました。
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ある日の夜、係員の女性の足音が近づいてきました。
私は彼女の後に続いて通路をとぼとぼ歩き、別の部屋に行きました。
しんと静まり返った部屋でした。
彼女は私を台の上に乗せ、私の耳を撫で心配しないで、と言いました。

私の心臓が、今まさに起きようとしている事実を予期し、ドキドキと鼓動しました。
しかし同時に、安心感のようなものも感じました。
かつての愛の囚人には、もう時は残されていませんでした。

生まれついての性格からか、私は自分のことより、
係員の彼女のことを心配しました。
彼女が今果たそうとしている責務が、
彼女に耐え難い重荷となってのしかかっていることを、
私は知っていたからです・・・
かつて私があなたの気持ちをすべて感じ取ったように。
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彼女は頬に涙を流しながら、私の前肢に止血帯を巻きました。
私は、何年も前に私があなたを慰めたときと同じように、彼女の手を舐めました。

彼女は私の静脈に注射の針を挿入しました。

私は針の傷みと、体に流れ入る冷たい液体を感じ、横たわりました。

私は眠気に襲われながら彼女の目を見つめ、「どうして・・・?」と呟きました。
おそらく彼女は私の犬の言葉が分かったのでしょう、
「本当にごめんなさい・・・」と言いました。

彼女は私を腕に抱きました。
そして、「あなたはもっと良い場所へ行くのよ。」
「ないがしろにされたり、虐待されたり、捨てられたり、
自力で生きていかなけらばならないようなところではなく、
愛と光に満ちた、この世界とは全く違う場所に、あなたが行くのを見届けるのが私の仕事なの・・・。」
と、急ぐように説明しました。
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私は最後の力を振り絞り、尻尾を一振りすることで、彼女に伝えようとしました。
さっきの「どうして・・・?」は彼女に対する言葉ではなく、
あなた、私の最愛なる主人である、あなたへの言葉だったのだと・・・。

 私はいつもあなたのことを想っていました。
 これからもあなたのことを想うでしょう・・・
 そして私は永遠に、あなたを待ち続けます。
 あなたの人生に関わる人すべてが、
 これからもずっと私と同じくらい誠実でありますように・・・  

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                                『How Could You...』  by Jim Wills, 2001

                  *************

※非営利目的であればどなたでもこの文をHPや雑誌等に載せることができます。
ZUBORAさんのブログには原文(英文)もあります。
画像はイメージです。


犬を知らない人にはこんなの人間が作り出した物語、ただの空想と思うかもしれません。
でもね、それは違いますよね。
犬には確かに心があります。
飼い主を信頼しひたすら待ち続ける心。

センターで死と隣り合わせの犬を見ると、嫌というほどそれを思い知らされます。
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10月7日、最終部屋の様子です。
撮影後、このなかから3頭は検疫にまわされましたが他の犬達は翌朝殺処分となりました。
どの犬も物語の犬と同じようにストーリーがあり、心があったはずです。
それが日本では無慈悲に一度に大量に処分されていく現実。

最後まで読んでくれて、そして悲しい気持ちにさせてしまってごめんなさい。
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by koro-baboon | 2010-11-17 20:06 | 悲しい話

熊のこと

連日の熊報道。
どうしても違和感を感じます。

確かに被害に遭われた方々は大変気の毒なことと思いますが
何故殺さなくてはいけないのだろうと。
まるで当たり前のように殺してしまってます。

twitterでこんな書き込みがありました。
メディアの過剰反応、現実の歪曲、無知による短絡的伝達は、大きな罪だ。
言葉の使われ方で人は左右され、その文脈で現実を生きる。特にクマ報道。
「襲撃」など戦闘における言葉を使うことで、クマと人間の戦闘状態を作り出している。


その通りですね。
毎日こんな報道のされ方をされては、人間の子供達は熊さんは怖い動物、人を襲うからきらい、
殺してもいい、と簡単に決めつけてしまいます。
これはとても恐ろしいことです。


賛否両論ある人間によるドングリ運びについて日本熊森協会ではこのような見解です。
ドングリ運びは最良の方法ではなく、あくまで緊急避難的措置です。ドングリ運びをしなくてすむように、自然の森を復元させることが日本熊森協会の活動の最終目標です。  ドングリ運びについての日本熊森協会の見解(2004年11月)より抜粋

ドングリ運びをしたほうがいいのかは、今の僕にはよくわかりません。
でもこれだけは言えるのは、お腹を空かして必死で生きようとしている熊がいること。
野良ネコも野良犬もみんな必死で生きていること。

ほんの少しだけ、そんな相手を思いやる事ができれば簡単に殺す事はできないし
もしかしたら将来の自然の再生にも繋がるのではないかな、と思います。

うーん、言葉で表現するのって難しいデス。
最後に、言葉いらずの最高にHAPPYな動画をご紹介します。



どうすか?踊りたくなりません?

難しい事抜きに、体一つで平和な世界が。
意外とそんなものかもしれません。
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by koro-baboon | 2010-10-14 01:43 | 悲しい話

繁殖業者跡地?

朝からスカッと晴れた日曜日になりました。

ベスは庭でミツバチを追いかけたり
ブラッシングされたり オヤツを貰ったり
日のあたる場所と日陰とを交互に移動して昼寝してたりと

忙しくも楽しそうに過ごしていました
体調もとてもいいようです


夕方はいつもとは違う初めての道、農道?あぜ道?山ん中を歩きました。



まずは家の前にある畑を取り囲む細い道を進みます
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人なんていません。
テキトーな歌を唄っていても恥ずかしくありません。




すがすがしい草地に着きました
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数種類の苗木が植えられてました(もみじしか名前が解りませんでした。。)
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この辺りは畑と田んぼ、林と住宅地が点在しています。
その中の林道に入りました。



こんな看板が
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ここは家から400メートルぐらいしか離れてません
発砲するのですか・・。






脇に入る道がありました
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ベスがおよび腰です
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枯れ枝がたくさんあり、急な坂で歩きづらいにしても前に進まないベス
途中から抱いて先へ進みました






廃屋がありました
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よく見るとバリケンがたくさん置かれています



え、なに?



鳴き声はなく辺りは静かです
動物の匂いもありません
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かなり、かなりかなり不気味です




先にも多くのバリケンが見えます
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ベスをしっかりと抱きかかえ先へ進みます
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バリケンの中になにかがあります
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一番手前にあったバリケンの中を
正直、ちびりそうになりながら棒でほじくり返しました

正体は新聞紙の束
中に骨などの形跡はないようですが
不自然な形のものもあります
(次回道具を持ってもう少し探索してみます)




腐っていない新聞紙もありました
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日付を見ると平成17年4月7日とあります




さらに奥には小屋と打ち捨てられた自動車
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ここで道は行き止まりになっていました




いったい此処は。。
業者が繁殖させていたのでしょうか



屋根しかないこんな所で冬は寒かったでしょう
夏は熱く湿気が多い山の中。蚊の格好の餌食になったでしょう




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散歩で歩くこともなく
バリケンの中がその子の唯一の世界

産まされ続けられる

ひたすら産まされて、そして取り上げられる



偶然に知ってしまったこの場所
ここでも多くの犬が死んでいったのでしょうか
それをベスが感じるのか、怯えて歩こうとしませんでした
写真を撮ろうとベスを木枝に繋いだら
普段は静かなベスが大きな声で吠え、繋いだ小枝を折って僕を追いかけてきました


ここには不穏で不幸な空気がながれてる気がします

次に行くとき
ベスは家で留守番させます

亡くなったであろう子達のために何かお供え物を持っていこうと思います。
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by koro-baboon | 2010-04-25 22:26 | 悲しい話


ベス、ばぶお、コロ、見ててな~


by koro-baboon

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